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ちょっと気の利く(!?)話題から、どうでもいいような話題まで、
忘れた頃に更新されるのが「特集」。現在ネタなし進行中(謎)







クライマックスの実技試験in千鳥会場
(最終回直前15分拡大スペシャル・謎)

試験会場は川崎市の船客ターミナル内にあり、この一帯は川崎市消防局千鳥町出張所や、海保の川崎海上保安署などが立ち並ぶ。




国道132号線を東扇島方面に進み、貨物線の踏切を越えてすぐの丁字路を右折すると試験会場に。




撮影のときはシートを被っていたが、これら3艘が試験艇。千鳥運河の実技試験艇桟橋から出港する。






赤丸のところが実技試験を行なったポイント。羽田空港と浮島の間、多摩川河口の浮島寄りに位置する。




写真ではわかりにくいが、ここで直進や蛇行、人命救助等の試験が行なわれた。多摩川の河口ともなると川幅もかなり広い。









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ついにこの日がやってきた。クライマックスの実技試験である。現地の集合時間は8時45分。遅刻してはマズイので少し早めに会場に入った。川崎市の客船ターミナルの中に試験会場の部屋があるのだが、小生が到着したときにはすでに2名の受験生が席に着いていた。
小生もこの日は徹夜に近い状態で最後の復習をしたのだが、試験開始まで時間があるのでもう一度教本の中身を確認。そうこうしているうちに時計の針は9時を指し、出席をとったあと、試験官から当日の試験についての簡単な説明がなされた。
この日の午前の部の受験者は9名、2艘の試験艇を使い、3・2・2名の班に分かれて試験が行なわれることに。この分け方だと前半の班と後半の班に分かれることになるのだが、小生は前半の組になった。試験なんてとっとと終わって欲しいので、前半の班に入れたことに少しホッとした。
「それでは桟橋まで行きますので、救命胴衣を付けて下さい」
いよいよ移動だ。かなり緊張してきた。下っ腹が少し痛いぞ(爆) 会場で用意された救命胴衣を身に付け、桟橋まで歩くと、桟橋にはすでに試験艇があり、早速試験開始。
小生の班は受験者3名。そのうちの一人がまず呼ばれ「発航前の点検・トラブルシューティング・機関の運転・結索」について試験された。残された小生ともう一人は離れたところで反対側を向いて待機しなければいけない。ちなみに呼ばれるときは氏名ではなく、番号で呼ばれる。待機している間もドキドキしたが、次に呼ばれたのは小生ではなかった。しばらく待っていると、ようやく小生の番号が呼ばれた。大きく返事をして船の前へ。
「では、灯火の確認をしてください」
ひとまず気持ちを落ち着けて「乗船します!」と発声、操縦席の航海灯スイッチをONにして実際に船灯が点灯していることを確認。
「灯火よし!」
うー・・・一発目はなんとかキマった。。
「今度はギヤオイルを確認してください」
機関室の内部は実技講習のときに、それぞれの名称と部位をきちんと覚えたので自信があった。しかし…
(げげっ、、ギヤオイルどこだ・・・?)
なんと、教習艇でギヤオイルのタンクがあったところに、ギヤオイルのタンクがない。
(おいおい、、どうすればいいんだ…)
パニックに陥った小生。(えぇと、これはエンジンオイルだし、、、これはハンドルのマークが付いているからステアリングオイルだし… いっそのこと「わかりません」と言うべきか。。。)
とりあえず消去法で一つずつ消していくと、怪しげなタンクが一つだけ残った。
そのタンクを指差し、一か八かで「ギヤオイルよしっ!」と発声。
かなり不安だったが、後から調べてみると指差したタンクで正解だったようだ(笑)
その他の項目もなんとか終わり、いよいよ操船試験が行なわれる場所へ移動。
受験者3名が乗船し、試験官の操縦で船が動き出した。
船は国道132号線千鳥橋の下をくぐり、そのまま羽田のほうに。しばらくすると石鹸のようなイイ香りがしてきた。ふと目をやると、月のマークでおなじみのアノ会社の工場。その工場を過ぎたところで運河は多摩川にぶつかり、試験艇も多摩川河口に向けて右へ変針。この日は台風一過ということもあり、快晴で朝から暑かった。眼上を羽田から飛び立った飛行機が低空でかすめていき、川面のそちこちではボラがジャンプしている。しばらく行くと停船し、いよいよ操船試験の始まりである。トップバッターはなぜか小生。はっきり言って実技試験でトップバッターになるのは少々辛い。
「発進してください」と試験官。
「船尾の安全確認をします。船尾よしっ、発進します。前後左右よしっ」
レバーを前にガツンっと入れ、エンジン回転数1000回転で前進させた。
「前進終了」
小生が前進が完了したことを発声すると、「滑走してください」と試験官。
「滑走しますっ、前後左右よしっ」
レバーを更に倒し、慎重に回転数を上げていく。試験前の説明で滑走は2700〜3200回転で、といわれていたので、3000回転になったところでレバーを止めた。かなりスピードがノッている。
「滑走終了」
緊張はしているものの、受ける風が心地よい。この気持ちよさはさすがに手漕ぎボートでは味わえない(笑)
「エンジンを中立にしてください」
エンジン中立とは、レバーを中立状態(ニュートラルの状態)にして停船することである。
「はい。エンジンを中立にします。後方よしっ。エンジン中立にしました」
と発声する小生に試験官が一言。
「中立になってないよ」
(あっ・・・)
よく見ると、レバーが完全に中立に入っておらず、アイドリングの状態になっていない。。。
早速しくじった・・・(汗)
気を取り直したところで次は「後進」だったが、これはとりあえずうまくいった。
その後の「変針」も難なくクリア。
他の2人の受験生も今のところ無事に試験が進んでいる。
いったん船を停止し、ここから「蛇行」の試験に。
「あのブイを蛇行してください」と試験官。
「はい。船尾の確認をします。船尾よしっ。前進します。前後左右よしっ、前進しましたっ。これより蛇行します。左より蛇行します。左、後方よしっ」
とまぁ、なんとも長たらしい発声をし、船はブイに近づいていく。
余裕を持って左に変針、そしてブイの横を通過する少し手前で今度は右に変針して第1ブイと第2ブイの間を通過した。
(お、、、イイ感じかも^^)
そのまま第3ブイまで蛇行通過し、「蛇行終了」と発声。
蛇行は完璧に出来たようだった。
この後はいよいよ難関である「人命救助」が待っている。
しばらく滑走した後、試験官から「あそこに落水者がいます。救助に向かって下さい」と指示が出た。
試験官の指差すほうを見ると、はるか後方に旗の付いたブイがぷかぷか浮かんでいる。
一人の受験生が操縦している間に、操縦席の後ろで待機している受験生が、試験官の合図で旗を船外に落とすのである。旗を落とすとき、試験官は声に出さずに指差しのジェスチャーで合図を出すのだ。
いよいよ山場である。緊張が高まる小生。こうなったら気合だぁ〜〜〜〜。
「要救助者発見!救助に向かいますっ。前後左右よしっ、右舷より救助しますっ」
船を右に変針させ、要救助者(旗)へ向かう。旗が近づいてきたところで微速までスピードを落とす。
この日は風も強く、うねりもあるので細心の注意が必要だ。潮の流れ、風の向きなどを考慮しつつ、微妙な操船をしながら徐々に旗に近づく。そして頃合を見計らってエンジンを中立にして操縦席を立ち、自分で旗を取りに行く。このとき下手をすると船が旗から遠ざかってしまい、拾い上げることが出来ずに再救助となるのだが、小生は自分でも驚くぐらい上手くいった。
「救助しましたっ!」
一発で人命救助もクリアし、とりあえず一安心。他の2名の受験者もスムーズに消化。
最初の難関も終わり、幾分リラックスしたところで今度は「避航操船」に。
操縦中、試験官が操縦している受験生の目の前や横に船の写真を示すので、それに対しての適切な避航動作をしなければいけないというものである。
試験官が小生の顔の右横にヨットの写真を差し出した。
「この状態のときの避航動作をして下さい」
学科で教わったことを思い出そうとする小生。
(え〜〜とぉ、右舷からの横切り船だから、、、そうだっ!)
「左へ変針しますっ、左よしっ、後方よしっ」左へ変針して、避航動作も難なく終了。
さぁ、次はいよいよ小生にとっての最難関「着岸」だ。
ここからまた試験官が操縦して、着岸試験の場所へと移動を開始。
とりあえず前半も一段落し、精神的にも少し余裕が出てきた小生。
いやぁ〜、自分が操縦しているときは緊張するけど、人が操縦している船に乗っているのは、なんて快適なんだろ〜。この調子で試験をこなせば合格は間違いないな。ん〜〜モーターボート最高♪
このときの小生には、この後訪れる悲劇など知る由もなかった・・・


船は再び、石鹸の香りのする月のマークの工場を横目に千鳥運河を戻っていく。しばらくすると船が止まり、試験官から着岸についての説明があった。今回着岸に使うのは桟橋ではなく、高くそびえ立った岸壁である。数個のタイヤがぶら下がっているのだが、その中の一つが着岸点に指定され、我々受験生はそこを目指して着岸をしなければいけない。
着岸は小生ではなく、他の人がトップバッターとなった。今回トップバッターとなった人は、今回の3人の中でも安全確認や発声が一番出来ているように見え、操船も上手くいっていたため小生は何気に一目を置いていた。
右舷着岸するか左舷着岸するかは、受験者の自由とのこと。事前にどちらかを宣言した後、着岸の操縦に入る。
他の受験生が操縦するとはいえ、見ているこちらも緊張が高まる。
船が次第に岸壁に近づいたところでエンジンを中立させ、惰力で岸に寄せていく。風・波とも多少あり、船はプカプカ揺れながら岸壁に。着岸は桟橋(岸壁)と平行にしなければいけないので、ハンドルを左に切るが、船は惰力で進んでいるので思ったように曲がらない。さらにハンドルを左に切ろうとするが、それ以上ハンドルが切れない。船は斜めに岸壁に突っ込もうとする。船内に緊張が。。
「着岸やりなおしますっ」
その人は慌ててレバーを後進に入れた。運よく岸壁との接触は免れたが、そのまま後進し続ける受験生。
試験官から声が飛んだ。
「はい、もう着岸は終了です!」
この人の着岸は成功することなく中止となった。
これを見ていた小生は心臓がバクバク。。不安とともに自信がなくなってきた。。
次に小生の番号が呼ばれた。
「どちらから着岸しますか?」という試験官の問いに、「右舷着岸でいきます」と答えた。
「船尾の安全確認をします。船尾よしっ、右舷着岸します。前後左右よしっ」
ゆっくり岸に目掛けて近づいていく。そしてエンジンを中立にしてあとは惰性で岸に寄せるが、風のせいか船が少しずつではあるが岸壁に対して垂直方向を向こうとしている。
「これはまずい」
小生もハンドルを思い切り左に切った。しかし船はいうことをきかない。このままでは頭から岸壁にぶつかってしまうのでレバーを後進に入れ、それと同時にハンドルを右に切った。わずかに体勢が戻ったところで再び前進に。船は岸壁に対してなんとなく平行っぽくなったのだが、距離が少し離れている。船首のあたりは岸壁との距離も程よい感じなのだが、船尾のほうがちょっと。。
嫌な予感。しかし着岸点はすでに操縦席の真横に来ている。これ以上船を動かすわけにはいかない。操縦席を立ち、ボートフックを持って岸壁を触ろうとしたが、手を伸ばしても僅かに届かない。
(えぇ〜〜〜い、構わん!これで着岸したことにしてしまえっ)と心の中は半ば投げやりに。
「着岸しましたっ」
そんな小生を見抜いていたのか、試験官が一言。
「ボートフック届きますか?届いていないですよね。」
「はい。。届いてないです。。。」
この時点で小生も撃沈。
試験官の採点シートに大きくチェックが入れられた。
講習のときから着岸は少し不安だったが、やはり不安は現実のものとなった。
最後の一人も、着岸時に船首の横をコツンっと岸壁に当ててしまい、減点されたようだった。
岸壁に当たったと同時に、そばにいたボラが驚いてピュッと跳ねたのを小生は見逃さなかった(爆)
これまで3人とも大きなミスもなく消化していたのだが、着岸の失敗で大きく減点されたかもしれない。
気が重い中、「離岸」の項目も終了し、朝船に乗った試験艇桟橋へと戻って最後の項目「係留」の試験が行なわれた。
ここでのトップバッターは小生、結びは前日も教習ビデオを見ながら特訓したので船首側の「もやい結び」船尾側の「クリート結び」ともに上手く出来た。
3人ともに係留が終わったところで試験官から、「これにて本日の試験を終了します」と宣言され、一気に力が抜けた。
「着岸失敗トリオ」は猛暑と精神的ショックにうなだれながら試験艇桟橋を後にした。

とりあえずこれで学科・実技ともに試験は終了。あとは運を天に任せて総合合格の発表を待つしかない。
帰宅後小生は江戸川で実技の講習をして下さった先生に電話を入れ、今回の実技試験の報告をした。もちろん着岸失敗の件も伝えたが、「あぁ、それくらいで落ちることはないから大丈夫ですよ。この夏は免許持って釣りにいけますよ(笑)」と言われ少しホッとする。しかし、着岸以外にも細かい減点はあるはずなので合格発表日まで楽観はできない。実技試験のボーダーラインは300点満点中、210点である。
合格発表は1週間後。果たして小生は季節はずれの桜を咲かせることが出来るのか。


【 お断り 】上記は試験の様子をかなりアバウトにまとめたものです。実際の試験の流れ・順番も試験会場・試験官によって異なる場合があります。特に、これから船舶免許の試験を受けようとされる方は発声・操船等につきましても正しくは教本やボートスクールにてご確認下さい。

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