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ちょっと気の利く(!?)話題から、どうでもいいような話題まで、
忘れた頃に更新されるのが「特集」。現在ネタなし進行中(謎)





今回も1枚の写真からスタートしようと思う。
この写真を見て、「あぁーここなら知ってるよ」という方もいらっしゃるのではないだろうか。
しかし多くの人にとっては初めて見る光景ともいえるこの写真、れっきとしたあのトンネルの入口なのである。
「レッツ・ゴー!東扇島!」特集の2回目は、意外と知られていない謎のトンネルに潜入したルポをお伝えしたいと思う。
今回の特集でこのトンネルについて採り上げようと思ったのには理由がある。
日頃、「みんなの東扇島BBS」には色々な話題が寄せられているのだが、必ずといっていいほど話題に出てくるネタであるのが、「東扇島へは徒歩や自転車では行けないのですか?」という質問である。
この質問が書かれるとたいていは「川崎港海底トンネルは自動車・バイクしか通行できません」との回答がつくのが慣例化していた。正直、今これを書いている小生も、そんな回答を見ながら「残念ながらそうなんだよなぁ。。」と思っていたものだった。
そんなある日、BBS上に「車以外での行き方について」というトピックが投稿され、それに対し、「私は、自転車で行っていましたよ」というレスが打たれたのである。しかもそのレスを読んでみると「分かりにくいのは千鳥公園の人道入り口だけで…」とまで書かれている。
「自転車で入れるトンネルがあるらしい」という噂は以前にも聞いたことがあった。しかしそれを具体的に裏付けるような情報は今までネット上では見たことがなかった。今回のトピックでも、どこにどのようなトンネルがあるのかは書かれておらず、唯一の手がかりは「千鳥公園」というキーワードだけだった。
この「千鳥公園」というキーワードだけを頼りに、小生は現地へ急行した。

写真@
塩浜交差点を通過し、東扇島方向へひたすら走ると、常連さんにはおなじみの川崎港海底トンネル入口の交差点(写真@)が見えてきた。
ここをそのままトンネル方向に直進すると東扇島なのだが、今回はキーワードとなる千鳥公園を目指すべく、左脇から伸びている側道のほうに入ってみた。
しばらく直進すると突き当たり(写真A)にぶつかったので、そのまま道なりに右へ折れることに。
右折後、少し走ると目の前が千鳥公園の駐車場である。
とりあえず駐車場に車を入れ、そこからは歩いて探索することに。

写真A

写真B
この日は天気も穏やかだったせいか、駐車場には沢山の車が停まっていた。ほとんどが釣り人のようである。
公園内は沢山の野良猫たちがウロウロ徘徊している。見た感じかなり筋金の入った猫様ばかり。こちらもこちらで公園内をウロウロする。そんな小生を怪しげに睨んでくる猫様をよそ目に、トンネルの入口らしきものを探すがいっこうに見当たらない。
「千鳥公園のはずなんだが…」
ここはとりあえずいったん車道に出て、かねてより気になっていた公園脇の、白と水色ツートンの建物(写真B)に近づいてみる。
すると車道の脇から建物のほうへ入っていける一本道を発見(写真C)
そこから中に入り、建物のほうにさらに近づいていくと…

写真C

写真D
目の前にトタン屋根の倉庫のようなものが現れ(写真D)、ドアなどはなく、誰でも入れるような入口が広がっていた。
「もしや…」
そう思い近づいてみると、入口の頭上に「海底トンネル歩道入口」と書いてあるではないか!
ようやくたどり着いた噂のトンネルを目の前にして興奮冷めやらぬ感じではあったが、さらに進んで入ってみると、階段とスロープで地下方向に入れるようになっているのがわかった(写真E)スロープの先を見ると、そのまま吸い込まれそうな感じさえする。
足元には自転車のタイヤの跡が無数に付いている。このトンネルを利用する人がいかに多いかがこれからもうかがえる。
恐る恐る階段を下りていくと、やがてガラス戸にぶつかった。

写真E

写真F
自動ドアのようだ。ガラスには「人道内カメラ撮影中」と張り紙がしてある。無意識のうちに近づいていくと自動ドアが反応していきなり戸が開いた。
「ガァーーー」
ドアの開く音が激しくトンネル内にこだまする。
あまりにもの音の大きさにビビる小生、先程よりも更に緊張感が高まりながら、一歩また一歩と進んでいく。ここからも更に階段が続く。
たかがトンネルでなぜそんなに緊張するのか、と思われる方もいるだろうが、ここまでの間、誰一人としてすれ違うこともなければ、トンネルに入っていく人もいないのだ。小生ただ一人、他に人の気配が全く感じられないのだ。
この日は土曜日。もしこれが平日ならば、仕事などで島と本土を行き来する人が結構いるのだろうが、この日ばかりはそのような人の姿は見えなかった。

写真G

写真H
しかもこのトンネル内、「自転車は降りて通行してください」という放送がエンドレスで流れている。
どうやら歩行者専用道路ということのようだ。
ちなみに声の主は、車で海底トンネルに入るとき、そして出たときに聞こえるあのアナウンスの人と同じようだ。
少しの階段を降りきると、目の前にひたすら一直線に続く歩道が延びていた(写真G)
とめどなく流されるエンドレス放送。しかも周りには誰もいない。冗談抜きで怖くなってきた。
しかし、ここで引き返したら「特集」が書けなくなる。正直他にネタがない。このままだと、いつまでたっても「アノ人の〜」が最新特集として鎮座してしまうことになる。
そんなわけで頑張って歩いてみた。
自動ドアを過ぎたあたりから気にはなっていたのだが、トンネル内に頻繁に「ゴォ〜、ゴォ〜」という音が響いていた。「どこかで巨大モーターでも回っているのか?」とも思えるほどの響き方だったが、このトンネル内各所にある銀色の扉(写真H)を目にすることで、その正体がわかった。

写真I
車の走行音である。銀色の扉を見ると「この先車道 危険!」という張り紙が。ちなみにこの扉、トンネル進行方向左右に20枚ずつ設置されいる。この扉の向こうはいわゆる自転車・徒歩では通行できない川崎港海底トンネルなのだ。今回歩いているこの人道は、車道の上り・下り線のセンター部に作られていることがわかった。車道内で事故等の非常事態が発生したとき、この扉を使って人道側へ入ってこられるようになっているのだろう。
普段、車で走っているときは全然気にもかけなかったが、よくよく考えてみると確かにトンネル内で対向車とすれ違うことはなかったし、そこかしこに「非常出口」の緑のサインが付いていたのもうなづける。
15〜20分ほど歩くと全長約1kmある、この人道もいよいよ終焉。
目の前に、出口に繋がる上り階段が見えてきた(写真I)
結局、ここまで来て誰一人として人間の姿を見ることはなかった。
このときは昼間だったから良かったものの、さすがにこれが夜中だったりしたら一人で通るのは敬遠するだろう。

写真J

写真K


写真L
千鳥公園側と同じような作りの出口(写真J)をでると、正面にいきなり東扇島西公園への順路を指し示す立て看板が現れる(写真K)
この出口はどうやら東扇島北公園の中にあるようだ。その矢印どおりに歩いていくと、ampmや寶組倉庫前を走る道に出るのだが、そこにも東扇島西公園への順路が書かれた案内板が立っていた(写真L)
これならば自転車で本土から東扇島西公園に行こうとする人にはわかりやすい。ちなみに案内板には、東扇島西公園までの距離は3kmと書かれていた。
これにて謎のトンネルと勝手ながら大袈裟に銘打った探索は終了であるが、かなりの回数来ていても、東扇島にはまだまだ知らないことは沢山あるのだな、とつくづく実感。
帰り際、東扇島北公園のワンドから見た夕暮れが妙に綺麗だった(写真M)


追記:東扇島北公園の車道に面した側で、東扇島周辺ではその昔漁業がさかんであったことを記す「川崎漁業ゆかりの地」という記念碑(写真N)を見つけた。石碑には、川崎漁業の歴史が如実に書かれています。近くを通りかかった方は是非ご覧になってみてください。

写真M


写真N

東扇島への徒歩・自転車用トンネル入口
川崎市街側の入口はここです

取材:平成17年1月30日
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